中学3年生の皆さん、7月の模擬試験はどうでしたか。
特に今回は、初めて模擬試験を受験した人が多かったことと思います。
模擬試験の特性は地方によって異なりますが、
ほとんどの地方で、7月頃から模擬試験の受験者数が急激に増えます。
地方によっては、倍増したところもあったのではないでしょうか。
ある県の模擬試験について、
2014年度の中学3年生の受験者数の推移をグラフ化してみました。
皆さんのところでも似たようなことになっているのではないでしょうか。
もしかすると、ある県の模擬試験を受けた生徒の皆さんの中には、
「せっかく頑張ったのに、なんで偏差値が下がったんだろう?」
と思った方もいるかもしれませんね。
その原因について、お話したいと思います。
7月の模擬試験では、今回初めて模擬試験を受けた生徒がたくさんいました。
当然、模擬試験の受け方も分からないし、得点のとり方にも慣れていません。
今回初めて受験した生徒のほとんどは実力通りの得点が取れなかったことと思います。
さて、偏差値の算出には得点、平均点が用いられますが、
最も大事な要素は「標準偏差」という統計値です。
この「標準偏差」に「異常」があると、怪奇現象が起きます。
例えば、こんなことです。
今回の受験者数が約45,000名いたとします。
前回の受験生が25,000名で、約20,000名の生徒が初めての受験者だったとき。
当然初めて受験した生徒たちは本来の実力を発揮できないのですから、
今まで受験していた生徒たちの集団に比べて得点の差が大きく開きます。
「標準偏差」は、受験者の得点の「散らばり具合」を測定する統計値ですから、
このような場合は、通常のときに比べて「標準偏差」が異常な値を示すことがあります。
つまり、「標準偏差」が通常よりも大きな値を出すということです。
当然、平均点も下がっているはずですので、
成績上位の生徒の偏差値は上がるのが普通なのですが、
「標準偏差」が異常値をとった場合は、その分を帳消しにすることがあります。
通常の模擬試験では、5教科で400点ぐらいとれば偏差値は70ですが、
「標準偏差」が異常値をとると、偏差値が67~68になる場合があります。
これは、折角今まで頑張っていた生徒にとっては、とても残念なことです。
「標準偏差」が異常値をとったために、自分の偏差値が下がってしまうということです。
しかし、例年のことで言えば、
どの地方においても、9月以降は「標準偏差」の値も安定してきます。
今回偏差値が下がってしまった皆さん。
今まで通り勉強をしていれば大丈夫です。
試験で出来なかったところをちゃんと復習して、
夏休みの間に基礎固めをしっかり行ってください。
出来れば、入試問題に出された様な問題を少し解いてみても良いでしょう。
そうすれば、きっと実力通りの偏差値が戻ってきます。
中学3年生の諸君、これからが勝負です。
頑張ってください。
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