英語の風雲児 筒井正明先生と英語長文読解

S台予備学校の筒井正明先生との出会いは強烈でした。

先生の担当は長文読解。

同じ総合コースの中に長文読解の講義が2つあり、1つが伊藤先生、もう1つが筒井正明先生でした。
伊藤和夫先生の授業は、ややボリュームの多い長文を構文重視で勉強していく講座。
筒井正明先生の授業は、短い文章だが日本語に訳すのが難しい文章を読み解く講座。

知らない単語が無いのに訳せない

まず、最初の授業で挑戦状を叩きつけられました。
テキストの一番最初の章に出てきた15行程の文章なのですが、特に知らない単語もないし構文的にも難しくないのに日本語に訳せない。

一体これはどういうことかと思っていたら、先生から一言。
「これは、東大の2次試験で出題された文章ですが。見ての通り難しい単語もないですが、上手く訳せなかったでしょ。君たちは、今日からこの文章を上手に訳せるようになるための勉強をします。それがこの講義での目標です。」

最初の講義で最終目標を示されてしまったのですから、明快と言えば明快です。

英語の長文読解は行間を読む力を養う

伊藤和夫先生の授業が構文理論重視ならば、筒井正明先生の授業は『行間を読む』センス重視です。2つの長文読解の講義がセットされている意味が良くわかりました。理論とセンスの両方が備われば鬼に金棒です。

筒井正明先生の歯切れの良い語り口もさることながら、風貌も何処となく竹村健一氏に似ていて、私は1日で筒井先生のファンになってしまいました。伊藤和夫先生が英語の神様ならば、筒井正明先生は英語の風雲児といった様相でした。

筒井正明先生の本業が英文学の大学教授で、海外小説の翻訳を何冊も手がけていることを知ったのは、後々のことです。

翻訳のプロに教わっていたのだから、日本語訳が上達するのは当然ですね。

稲門個別アカデミーでの英語長文読解特別講座

私は、個別指導学習塾で生徒に教える立場になってからも、筒井正明先生から学んだセンスはとても役に立っています。

毎年、夏期講習会では、中学3年生にZ会の英語長文テキストを使って連続集中講義で特別講座を開催します。

知らない単語が無いのに訳せない英語の長文を、筆者の気持ちを受け止めながら「行間を読んで」深い理解ができるように指導しています。

ハイレベル個別指導学習塾の稲門個別アカデミーでは、無料体験授業を随時受付けています。